“図書ボランティア”って知っていますか?
私は子どもが小学校に入学してから初めて知りました。
活動内容は学校によって様々だと思いますが、子どもに絵本の読み聞かせをしたり、校内図書館に関する仕事のお手伝いをするところが多いようです。
今回の記事では、図書ボランティアの活動を初めて3年目の私から、小学校の図書ボランティアの体験談と活動内容の一例をご紹介します。
この記事を読めば、図書ボランティアの仕事をもっと身近に感じられることでしょう。
“図書ボランティア”って何?大変じゃないの?
平成28年度 文部科学省の「学校図書館の現状に関する調査」によると、図書ボランティアを活用している公立小学校の割合は81.4%となっています。
多くの公立小学校で図書ボランティアの方が活躍されていることがわかりますね。
にもかかわらず、この活動についてよくわからないという方が多いようです。
私の周りのお母さんたちの間でも、
「毎年募集しているのは知ってるけど、なんだか難しそう。」
「仕事で忙しいから私には無理。」
という声が聞かれます。
私も以前は同じように考えていたので、長男ほーくんが1、2年生のうちは様子をみていました。
ですが、もともと本や図書館が好きで図書ボランティアの活動にも興味があったので、ほーくんが3年生になる時に思い切って登録することにしました。
実際にやってみると、簡単な仕事ばかりで難しいことは何もありません。
また、すき間時間を上手く使えば、仕事をしているからできないということもありません。
実際に私のボランティア仲間は半数以上が仕事をしていますし、現在は1才未満の赤ちゃんを育てている方が2人も活動されています。
図書ボランティアの活動内容
※この記事では、一例として私の子どもたちが通う公立小学校の活動内容を紹介します
図書ボランティアの仕事は、大きく分けると”絵本の読み聞かせ”と”図書館に関する仕事”の2つがあります。
私が参加している小学校では、自分ができるものに登録することになっており、私は”図書館に関する仕事”の方のみ登録して活動しています。もちろん両方登録することも可能です。
1 絵本の読み聞かせ
◆活動日時 … 毎月1回程度 朝の授業前の時間
◆仕事内容 … 配属されたクラスの子どもたちに絵本の読み聞かせをする
(担当の学年に合った絵本を図書ボランティアが選んで準備する)
2 図書館に関する仕事
◆活動日時 … 学校開校日の8:00~16:30の間で可能な時間
◆仕事内容
- 季節ごとの掲示(図書館内や近くの廊下)
- 季節ごとのおすすめの本の紹介
- 本の整頓 … ジャンルごと規則的に並べる
- 本の補修 … 傷んだ本を専用フィルムで補修する
- 本立てなどの備品作製
- 図書司書や図書委員会の作業手伝い
- 新しく入った本の貸出準備 …シール貼り、保護カバーかけなど
- 図書館から学級文庫へ移す本の準備 …シール貼りなど
- 図書委員不在の際の本の貸出・返却
図書ボランティアの”やりがい”と”ちょっぴり大変なこと”
やりがいを感じる時
◆読み聞かせをしていて、子どもたちが夢中になって聞いてくれた時や笑ってくれた時。
また、「今日の本おもしろかったよ!また来てね。」と言われたとき。
(私は読み聞かせはやっていないため、読み聞かせをしている近所の叔母にきいてみました)
◆本と関わる子どもたちを見ながら作業をしている時
私はよく昼休みの時間帯に図書ボランティアの活動をします。
そんな時、作業をしながら子どもたちの様子を観察してみると、じっくりと1人で本に集中している子、友だちにおすすめの本を紹介する子、大きな図鑑を友達と一緒にひろげて何かを一生懸命調べている子…、様々な子どもの姿が見られます。
その目はみんなキラキラしていて、そんな子どもたちを見ながら大好きな場所でボランティア活動ができる私はホントに幸せだなぁ、としみじみ思います。
◆子どもたちと話す時、子どもたちが喜んでくれた時
図書館で作業していると、好奇心旺盛な子どもたちが時々声をかけてくれます。
「あー、○○君のお母さんだ。何やってるのー?」
「これはねー、やぶれちゃった本のページを直してるんだよ。」
「へー、すごーい。キレイに直るんだねぇ。」
などなど、子どもたちとのそんな会話も楽しいものです。
また、年度終わりには子どもたちからの心のこもった手紙の束が小学校から届きます。
そこには、“ありがとう”の気持ちや“本が好きになったよ”など嬉しいメッセージが盛りだくさん。
去年もらった手紙の中には、6年生からのこんなメッセージもありました。
『ぼくが、学校の中で一番落ち着ける場所は図書館でした。辛いことがあった時には本を読みました。図書館がいつもきれいでよかったです。ありがとうございました。』
これには心が揺さぶられました。
図書館が誰かの心のオアシスになっていて、そのお手伝いが少しでもできているのかもしれないと思うと、大きなやりがいを感じます。
◆普段はあまり読まないジャンルの素敵な本との出会い
本の整頓をしたり傷んだ本を探したりしていると、思いがけず素敵な本との出会いがあります。
私の場合、市立図書館や書店ではだいたい決まったジャンルの棚しか見ません。
でも、図書ボランティアの活動では普段立ち寄ることがないジャンルの本も目にするので、いつもとは違うタイプの読んでみたい本を見つけることができます。
また、読んでみたい本は3冊まで借りることができます。
◆図書に関する知識が増えたとき
本が大好きな私にとっては、本に関する知識が増えることもやりがいのひとつです。
普通に生活していたらなかなか知ることができない本の知識や汚損・破損してしまった本の補修方法など、図書司書の方からいろいろ教えてもらえるのは嬉しいです。
そうそう、これは余談ですが、本のページがやぶれた時はセロハンテープで貼っちゃダメなんですよ!
実は本の補修には、専用のフィルムがあるんです。
なので、もしも借りた本を破損などしてしまった時はそのままの状態で借りたところへ持っていき、係の人に破損した箇所を伝えましょう。
ちょっぴり大変なこと
◆本が重いので予想以上に重労働
普段、本を何冊かまとめて運ぶことってありますか?
私は図書館で本を一度に十数冊借りた時ぐらいで、しかもその時は大きなバッグを貸してもらえるのでそんなに苦になりません。
ですが、図書ボランティアの仕事では新刊のシール貼りのときなど、たくさんの本を両手で抱えて運ぶことがあります。これ、欲張って運ぼうとするとかなりの重さになります。(まぁ、欲張らなきゃいいんですがね 笑)
というわけで、図書館での作業って結構重労働です。
◆自分で活動時間を作り出す必要がある
私が登録している小学校では、活動日時は自由に自分で決めます。
年に2度ある会合以外は、ボランティア登録者が集まることはありませんし、誰かと時間を合わせて行くようなこともしていません。(ちなみに必要な情報は“連絡ノート”で共有しています)
図書ボランティアを始めたばかりの頃、「行ける時に行こう」と軽く考えて過ごしていたことがあったんです。
そうしたら活動しないままが3ヶ月も経ってしまったことがありました。
それからは、最低でも月に1度は行くことを決め、月初めに必ずスケジュールに組み込むようにしています。
何事もそうですが、「出来る時にやろう。」と思っていると結局やらなかったりしがちです。
活動日時が自由な場合には、自分で決めて行動する意志力が必要です。
まとめ
今回は、図書ボランティアの活動内容の一例ややりがいなどをご紹介しましたがいかがでしたか?
ちょっぴり大変なこともありますが、それらを上回るやりがいを私は感じています。
少しでも興味を持たれたなら、一度見学に行かれて雰囲気を確認してみるのも良いかも知れません。
図書ボランティア、本や図書館が好きな方には自信を持っておすすめします!
活動の先には、子どもたちの輝く笑顔がきっとたくさんあることでしょう。
★絵本の補修にはこちらのテープがおすすめです(*^^*)
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