実家の敷地内に、親世帯と子夫婦世帯の家が別にある同居スタイルのことを“敷地内同居”または“敷地内別居”といいます。(この記事では、“敷地内同居”と呼びます)
この敷地内同居、「ストレスだらけで超後悔してる!」という人もいれば、「結構うまくいってるよ!」「同居して良かった!」という人もいるようです。
うまくいっている家とそうでない家の違いは、一体どこにあるのでしょう?
この記事では、自分の体験談や友人たちから聞いた話しをもとに、嫁がストレスを溜めないための秘訣をまとめました。
これから家を建てて敷地内同居を始めるという方は、この記事を読めてラッキーですよ!
これを読んで必要なものを取り入れれば、快適な敷地内同居があなたを待っています。
はじめに
まず前提条件として、義父母との関係にストレスを感じることは当たり前と考えましょう。
自分で選んだ夫でさえ価値観が合わずケンカになることがありますよね。
それなのに、そもそも自分で選んでもいない夫の両親との付き合いにストレスを感じない方が珍しいでしょう。
では、どうしたら上手くやっていけるのか?
どうしたらお互いが気持ち良く暮らしていけるのか?
この記事はそういう視点で書いているので、少々自分勝手に見えるかも知れません。でも、自分を大切にすることは決して悪いことではありません。
自分が我慢すれば良いとか、嫁だから我慢して当然という気持ちはまず捨ててから、この記事を読んでみてくださいね。
人に関すること
夫には無条件で妻の味方になる覚悟を持ってもらう
これ、実は15ある秘訣の中で一番重要です!!
大げさなようですが、ハッキリ言ってこれなしでの敷地内同居はあり得ません。
敷地内同居で子どもがいる場合、嫁は唯一血縁者ではありませんから疎外感を感じがちです。つまり、弱い立場ということです。そんな時、夫が味方になってくれなかったら頼るところがありません。
夫の主な役割はこの3つです。
- 妻の愚痴を聞く
- 何があっても必ず妻の味方になる
- 何か問題が起きたときは、積極的に問題解決にあたる
これらを約束してもらいましょう。約束できないようなら、同居は無理と言ってしまってもいいと思います。
様々な出来事があっても、夫が妻の味方になる家はほぼ上手くいっています。
逆にそうでない家は、妻がストレスを溜めて心身が健康でなくなったり、離婚や別居となってしまったという話しも聞きます。
妻は“良い嫁”を演じない
一生“良い嫁”を演じ続けられるなら良いのですが、そもそも“良い嫁”と思われて良いことがありますか?
背伸びってずっとしてたら疲れちゃいますよね?それと同じです。
私は最初から出来ないことは無理してやらない、したくないことはしない、で通してきたので期待されなくてラクですよ♪
最初はちょっと小言を言われたりするかも知れませんが、そこは我慢のしどころです。
未来の自分のためにも、無理しないことが肝心です。
親には息子夫婦は“別世帯”という認識を持ってもらう
ひとつの家族だと思うから息子夫婦のプライベートなことにあれこれ口を出したくなるのです。
でも、結婚したら戸籍は別々、同じ家族ではありません。
親世帯には(夫にも)そこのところを同居前にしっかりと認識してもらい、お互いのためにも無用な口出しはしないで欲しいとハッキリ伝えましょう(夫に伝えてもらうと角が立ちません)。
子どもに親の悪口を言わない
いくら親の嫌な面が気になっても、子どもに悪口を言うことは避けましょう。
一人娘に義母の愚痴をいつも聞いてもらっていた友人の話しです。友人はずっと後になって知ったのですが、実は義母が時々子どもを義父母宅に呼び出しては、
「このケーキあげるから、ママが家で私のことなんて言ってるか教えて。」
と言って子どもからいろいろ聞き出していたのだそうです。板挟みになった子どもはかわいそうですね。
こんなこともありますので、子どもに親の悪口は禁物ですよ。
いざという時のことを話し合っておく
万が一、たとえば要介護状態になった時のことなど、お互いの認識が違っていていざという時に揉めることが無いよう、夫のきょうだいも含めて話し合っておくと安心です。
健康で話しができる時に、あらかじめ本人の希望を聞いたり、こちらの希望も伝えておきましょう。
家に関すること
親世帯とは地番を別にする
可能ならば地番を分けておくと、次のことがはっきり区別できるのでおすすめです。区別することで、これらに関係するストレスを感じなくてすみます。
- 郵便物
- 宅配便
- 水道光熱費
- 固定資産税
我が家の場合は家を建てる前に、土地家屋調査士に依頼して土地の分筆登記(一筆の土地を数筆の土地に法的に分割すること)をしました。
費用はある程度かかりますが、それでもやっぱり明確に区別しておいて良かったと思っています。
水まわりは完全に分ける
水まわりとは”キッチン””トイレ””風呂”のことで、掃除の仕方や使い方にこだわりが出やすいのがこの3つの場所です。
さらに生活スタイルが違うと、使う順番などでトラブルになったというケースもあります。
なので、できることならこの3つは親世帯とは完全に分けたいところです。
窓の向きと位置をよく考えて決める
家を建てる場合、できれば自分たちが普段過ごす部屋の窓が、義父母宅の窓と向かい合わないようにすると良いです。
ある友人は、昼間リビングでくつろいでいる時、何か視線を感じる!と思って隣を見ると、義父がカーテンの隙間からじっとこちらを覗いていてギョッとしたそうです。
こんなことが続くのではたまりませんから、窓が向かい合っていたり、よく見える位置にならないようによく検討しましょう。
合鍵を渡さない
合鍵を渡していたある友人は、高熱を出して布団で眠ってしまい、ふと起きたら枕元に義母が座っていて「大丈夫?」と言われて超ビビったと言っていました。
また、別の友人は留守中に勝手に上がり込まれて、おすそ分けの煮物を冷蔵庫に入れられていたそうです。冷蔵庫をチェックされた!と怒っていました。
どちらもビックリですが本当にあった話です。こんなことがあっては困るなら、初めから合鍵は渡さないようにしましょう。
ちなみに我が家は、最初から合鍵は渡していませんが、特に不便なこともありません。
行動に関すること
訪問時は電話または玄関チャイムを鳴らす
以前、義母が暇になると訪ねてきては、30分以上にわたって近所のどうでもいい噂話をし続けるので付き合うのがツラいと言っていた友人がいました。
人間関係で保ちたい距離感は人によって違うので、最初にお互いが納得できるルールを作っておくと良いでしょう。
我が家の場合、玄関は常に鍵をかけておいて、用事がある時はチャイムを鳴らしてもらっています。さらに、家にいても出られない時もありますと伝えてあるので、出られない(または出たくない)時は本当に対応しません。
さらに徹底している友人は、事前に電話連絡をしてもらっているそうです。
出かける時や帰った時、来客時の挨拶はしない
出かける時はかならず親世帯に「○○へ行ってきます。○時には帰ります。」と報告しているという友人がいました。また、友だちが遊びに来たら親世帯にも「おじゃまします。」と菓子折りを持って行くのだそうです。
これを読んで”めんどくさ!”と思ったあなたは、あらかじめ「そういう挨拶は私たちはしません!」と親世帯に宣言しておきましょう。
草取り、畑や花壇の管理について役割分担を決めておく
我が家で以前、こんなことがありました。
私が近所の家の花を指差して、「あの花キレイだね」と言ったら次の日にその花が玄関前に植えられていたのです。
キレイとは言ったけど、別に自分で育てたいとは言ってないのに…。それからは境界を決めて管理しようということになりました。
良かれと思ってやったことが余計なお世話になってしまうことがありますので、これも最初に境界や役割分担を決めておくことをおすすめします。
プレゼントやおすそ分けについて決めておく
誕生日、クリスマス、敬老の日…、年間を通じて様々なイベントがありますが、イベントの度にプレゼントを考えるのもなかなか大変ですよね。
義父母にプレゼントするのが楽しみなの!という方は特に決める必要はありませんが、私はできるだけ減らしたいほうなので、父の日・母の日・お正月の子どもへのお年玉以外はお互いに“無し”と決めています。
また、料理のおすそ分けが好きなお義母さんも多いですよね。
これももらって嬉しいなら決める必要はありませんが、私は苦手なので基本的には”無し”と決めています。
仕事や趣味を持つ
お互いに暇だと干渉しがちになります。
いつも家にいると、嫌でも他人の行動が気になってしまうものです。
仕事や趣味を持つことで、世界も広がるし無駄な関心が減るのでおすすめします。
お金に関すること
生活費、町内会費などの負担について決めておく
生活費はどうするのか、町内会費はどちらが負担するのか、他にもお寺の付き合いや固定資産税、水道光熱費など、お金に関係することはあらかじめ話し合って決めておくことで後のトラブルを防げます。
家庭によってどんな項目があるかは違うと思います。まずは関係するものをすべて洗い出したら、しっかりと話し合って決めておきましょう。
お金に関することは、できれば書面にしておくと安心です。
まとめ
敷地内同居でストレスを溜めないための15の秘訣をご紹介しましたが、いかがでしたか?
至近距離に住むからこそ起こりそうなトラブルも、あらかじめルールを決めておくことで防げたらと思い、様々な角度からポイントを拾い上げてみました。
せっかく縁あって義両親になった方々ですから、末永く仲良くやっていきたいですね。
幸せな敷地内同居のために、この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。
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