敷地内同居で実家の土地に家を新築するとき、確認すべき6つのこと

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敷地内同居で実家の土地に家を建てるとき

実家の敷地内に、親世帯と子夫婦世帯の家が別にある同居スタイルのことを“敷地内同居”または“敷地内別居”といいます。(この記事では、“敷地内同居”と呼びます)

敷地内同居で実家の土地に新しく家を建てる場合には、どんなことに注意したら良いのでしょうか?

そもそもそこに家、建てられるのかな?

間取りで気をつけることってあるの?

まずは何をすればいいの??

その気持ちよ~くわかります。数年前に私も同じように悩んでいました。

この記事では、実際に夫の実家敷地内でマイホームを新築した私たちの経験や友人の話しから、家を建てる前に確認しておきたいことをまとめました。

これを読めば、敷地内同居にありがちなトラブルを避けられるかも知れません。

建築基準法などの規制は大丈夫?

敷地内同居で実家の土地に家を建てるとき

まずは、実家の敷地に自分たちが希望するような家を建てることができるのかを確認しましょう。

いろいろ話しが進んでしまってから、法律上 希望の建物は建てられないことが判明!なんてことは避けたいですよね。

私たちの場合、まずは建築士に現場を見てもらって判断していただきました。

私は専門家ではないのでここですべて解説することはできませんが、例をあげると以下のような規制があります。

接道義務

建築基準法第43条に、建築物の敷地は幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接しなければならないと規定されています(建築基準法第43条・第42条より抜粋・編集)。敷地を分割または分筆するときには、新しくつくる2つの敷地がそれぞれこの接道義務を満たしていなくてはいけません。

建ぺい率・容積率

敷地は都市計画にもとづいて建ぺい率・容積率が決められています。母屋と同じ敷地に建てる場合(用途上不可分の離れ)は母屋+離れの合計建築面積がその敷地の建ぺい率を超えてはならず、合計延床面積がその敷地の容積率を超えてはいけません。

(引用元:離れの増築って意外と難しい!?~用途上可分・不可分など知っておきたい規制まとめ~

これだけでも細かくて難しい感じですが、家の建築には他にも様々な規制があります。

このような規制をクリアすることができるのか、専門家にしっかりと確認してもらいましょう。

土地の名義は誰になっている?

敷地内同居で実家の土地に家を建てるとき

次に、自分たちが家を建てようとしている土地の名義を確認しましょう。

私たちの場合、義祖父の名義になっていたのですが、家を建てている途中に義祖父が病気で亡くなってしまいました。

義祖母はすでに亡くなっていたので、相続人は義父とその兄弟姉妹です。

義祖父の土地を義父だけで相続するためには、兄弟姉妹全員の相続放棄(財産を相続しないで放棄する)が必要でした。

このときはトラブルになることなく納得してもらえたから良かったものの、もしも兄弟姉妹のうち1人でも納得しなかった場合、私たちは叔父や叔母名義の土地に家を建てることになっていたかもしれません。

そんなわけで、土地の名義は登記簿謄本(法務局で発行してもらえます)でちゃんと確認しておいた方が良いと思います。

そしてさらに、現在の名義人が亡くなった場合の相続人は誰になるのか、想定されるトラブルはないかまで考えておくと良いかもしれません。

土地は「分筆」?「分割」?

敷地内同居で実家の土地に家を建てるとき

「分筆」とは:1つの土地を登記簿上2つの土地に分けること

私たちは、「分筆」をして義父母の家とは地番を分けました。

「分筆」した一番の理由は、地番を分けることによって郵便物や宅配便などがまざることがないし、とにかく明確な線引きをしたいという気持ちが強かったからです。

住宅ローンを組む上でも自分たちが家を建てる敷地だけを担保にできるので、万が一何かあっても義父母に迷惑をかけることがありません。(「分筆」せずにローンを組んだ場合には義父母宅が建っている敷地にまで抵当権がついてしまいます)

「分筆」のデメリットは、手続きにある程度の費用がかかることと、NHKの受信料や町内会費など世帯ごとに支払いが必要になるものがあるかもしれないことかなと思います。

「分筆」を考えている場合には、土地家屋調査士に相談しましょう。費用の見積りもしてもらえますよ。

「分割」とは:登記簿上の変更はせず、図面上で土地の線引きをすること

「分筆」をしない場合、「分割」したそれぞれの土地が建築基準法等に適合していれば、新しく家を建てることができます。

なお、自治体によって判断が分かれますが、「分筆」や「分割」をしなくても家を建てられる場合があるようですので、これについても専門家である建築士に相談しましょう。

★建築基準法などがわかりやすく書かれたサイトはこちら

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親の土地に家を建てるとき注意したいこと~贈与と相続・使用貸借・抵当権・分筆などを解説!~

間取りに関する3つのこと

玄関や窓の位置はどうする?

敷地内同居で実家の土地に家を建てるとき

義父母の干渉を気にされる方は特に、玄関や窓の位置を慎重に決めたほうが良いと思います。

私の友人は、出かけようと玄関を開けるとすかさず義母が飛び出してきて

「あら、どちらにおでかけ?」

と聞かれるので本当にイヤだと嘆いていました。

どんな義父母なのかにもよりますが、玄関の位置はよく考えたいですね。

それから窓については、日当たりと同じくらい重視したいのが義父母宅からの向きです。

大きな窓が向かい合ってしまってお互いが丸見えな状態では、自分の家なのにゆっくりくつろぐこともできません。

玄関同様、窓も位置を考えたり数やサイズを工夫する必要がありそうです。

また、思い切ってリビングを2階にするという手もありますね。

義父母宅と廊下でつなぐ?

敷地内同居で実家の土地に家を建てるとき

私はまっぴらごめんですが、自分の家と義父母宅を廊下でつないでいる友人がいます。

理由は、この友人がフルタイムで働いているため、料理や掃除などの家事を義母によく手伝ってもらうからだそうです。

「子どもにとっても、おじいちゃんやおばあちゃんのところに行き来しやすい環境は良いんだよ。」と言っていました。

この友人のように、義父母と仲良く助け合ってやっていけるなら廊下でつなぐのもアリなのかなと思いました。

私はまっぴらごめんですが。(しつこい)

洗濯物を干す場所はどこにする?

敷地内同居で実家の土地に家を建てるとき

「今日は洗濯しなかったの?」とか、「その靴下の干し方、ちがうんじゃない?」とか、「あらやだ、もう○時なのにまだ干してあるじゃない。」など、いろいろ口を出されがちなのが洗濯物です。

「うるさーい!私には私のやり方があるんじゃ!(心の声)」とイライラすることのないよう、洗濯物を干す場所は義父母宅から見えない位置に作ることをおすすめします。

ちなみに我が家は2階のベランダに干しているので、何も言われず快適です。

まとめ

敷地内同居で実家の土地に家を建てるとき

今回は、実家の土地に家を建てる前に確認しておくと良いことについて書いてみました。

  1. 建築基準法などの規制は大丈夫?
  2. 土地の名義は誰になっている?
  3. 土地は「分筆」?「分割」?
  4. 玄関や窓の位置はどうする?
  5. 義父母宅と廊下でつなぐ?
  6. 洗濯物を干す場所はどこにする?

家族みんなが、楽しく快適に過ごせるお家になると良いですね。

この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

 

★ご感想やご質問など、お気軽にコメントいただけると嬉しいです(*^^*)

 

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